私たちの物語: 金沢の土が織りなす伝統
Kisetsu Ceramicsは、金沢の豊かな芸術的歴史に深く根ざしています。私たちは、この地で育まれた陶工の伝統を現代に継承し、次の世代へと繋ぐことを使命としています。
金沢の土との出会い
Kisetsu Ceramicsの物語は、創設者である田中啓介が、金沢の古き良き土と出会ったことから始まりました。美しい自然に囲まれたこの地で、彼は土が持つ無限の可能性と、そこから生まれる形、色、手触りの豊かさに魅せられました。彼のビジョンは、季節の移ろいと自然の美しさを陶器に映し出すこと。Kisetsu(季節)という名は、その理念を象徴しています。
何世代にもわたる金沢の陶工たちの知恵を受け継ぎながら、田中は伝統的な技術と現代的な感性を融合させることに情熱を注ぎました。工房の設立当初は、小さな窯と限られた道具しかなかったものの、彼の職人としての探究心と、この地への深い愛情が、Kisetsu Ceramicsの礎を築き上げました。
「土は語り、火は命を吹き込む。そして季節は、私たちに常に新しいインスピレーションを与えてくれる。」― 田中啓介
私たちの職人たち
高尾 和夫 マスター陶工
高尾は、Kisetsu Ceramicsの魂とも言える人物です。彼は30年以上にわたり、伝統的なロクロ技術と独自の釉薬開発に専念してきました。彼の作品は、土の温もりと、金沢の四季を映し出す繊細な色合いが特徴です。
「土を触るたびに、新たな発見がある。それが私の喜びです。」
吉田 絵美 陶芸家・デザイン担当
若き才能あふれる吉田は、Kisetsu Ceramicsに新しい息吹を吹き込んでいます。彼女は古い技法に現代的なデザインを融合させ、機能美と芸術性を兼ね備えた作品を生み出しています。特に独自の絵付け技術に定評があります。
「伝統を敬い、しかし常に新しい表現を追求しています。」
佐藤 健太 若手職人・窯焚き担当
佐藤は、特に薪窯での焼成技術に深い関心を寄せています。炎の性質を深く理解し、陶器に独特の表情を与えるそのプロセスは、彼の情熱の源です。力強く、そして繊細な彼の作品は、現代の土味を追求しています。
「火と土が織りなす偶然性に、最高の美が宿ると信じています。」
私たちの技: 伝統的な焼成と技法
Kisetsu Ceramicsでは、金沢の豊かな土壌から得られる素材と、何世紀にもわたって受け継がれてきた伝統的な焼成技術を組み合わせています。
薪窯「穴窯」による焼成
私たちの工房では、特に「穴窯(あながま)」と呼ばれる伝統的な薪窯を使用しています。穴窯での焼成は非常に複雑で時間を要するプロセスですが、土全体に均一な熱を行き渡らせ、薪の灰が自然な釉薬となり、予測不能な美しい景色を陶器に生み出します。
数日間にも及ぶ炎との対話の中で、作品は単なる器以上の存在へと昇華されます。この手間暇のかかる方法だからこそ、一つとして同じものがない、唯一無二の作品が生まれるのです。
陶器修復サービス
大切な器が欠けてしまったり、割れてしまったりしてもご安心ください。Kisetsu Ceramicsでは、長年の経験を持つ職人による陶器修復サービスも提供しております。金継ぎをはじめとする伝統的な技術を用い、破損した器に新たな美しさと物語を吹き込みます。
私たちは、一つ一つの器が持つ歴史と、それに対するお客様の想いを尊重します。修復された器は、以前にも増して愛着の湧く、特別な存在となるでしょう。お気軽にご相談ください。
季節の土と釉薬:金沢の恵み
私たちは、金沢周辺で採れる豊かな土と、自然由来の釉薬を積極的に使用しています。これらの地元素材は、私たちの作品に独特の風合いと深みを与え、この地の自然の恵みを表現します。それぞれの季節の土の表情と、釉薬が織りなす化学反応が、Kisetsu Ceramicsならではの美しさを創り出しています。