手作りの陶器を大切に長く使うコツ

お手入れと扱い方で、器の美しさと物語を保ちましょう。

日々の手入れ：洗浄と保管

器を長くご愛用いただくためには、適切な洗浄と保管が不可欠です。手作りの陶器は、工業製品とは異なり、一つ一つに表情があります。その特性を理解し、優しくお取り扱いください。

柔らかいスポンジで手洗い

陶器の表面を傷つけないよう、柔らかいスポンジと中性洗剤を使用し、丁寧に手洗いしてください。研磨剤入りの洗剤や硬いタワシは避けましょう。
十分な乾燥

洗浄後は、完全に乾燥させてから保管してください。水分が残っていると、カビや臭いの原因となることがあります。自然乾燥が難しい場合は、柔らかい布で拭き取ってください。
収納時の注意

重ねて収納する際は、器と器の間に柔らかい布や紙を挟むと、傷つきを防げます。陶器は衝撃に弱いため、安定した場所に保管しましょう。

お客様からよくいただくご質問ですが、当工房の陶器は手作りであり、それぞれ異なる特性を持っています。ご使用の前に以下の点をご確認ください。

食洗機は非推奨

手作りの陶器は、急激な温度変化や衝撃に弱いため、食洗機での洗浄は推奨しておりません。釉薬の剥がれやひび割れの原因となることがあります。
電子レンジの使用

一部の作品は電子レンジに対応していますが、金彩や銀彩が施されたものや、貫入（ひび模様）が深く入ったものは避けてください。ご不明な場合は、お気軽にお問い合わせください。

特別な技法が施された器は、より一層の注意が必要です。

デリケートな釉薬

貫入や結晶釉など、見た目に美しい繊細な釉薬は、酸性の強いものや色の濃い食品（カレーなど）に長時間触れると、染みや変色の原因となることがあります。ご使用後は速やかに洗浄してください。
金継ぎの器

金継ぎで修復された器は、漆と金粉・銀粉で仕上げられています。電子レンジ、食洗機の使用は絶対に避け、手洗い後、柔らかい布で優しく拭いてください。金継ぎ部分は摩擦に弱いため、力を加えて擦らないでください。

当工房の陶器は、ひとつひとつ職人の手によって大切に作られています。適切にお手入れいただくことで、その美しさを保ちながら、お客様の日常に長く寄り添うことができます。時間の経過とともに生まれる風合いも、手作りならではの魅力ですので、ぜひ変化もお楽しみください。